今年もデブサミに行ってきた。 参加したセッションで感じたことなどをまとめておく。
現場から変えた”サービスの作り方” ~何を作るのかではなくなぜ作るのか~
印象に残ったことなど
- プロダクト単位で少人数のチーム体制
- スモールチームと権限委譲が鍵
- 「何を作るか」と「どう作るか」が一緒になると「なぜ作るか」まで考えるようになる
- Scrumの原則は守るが、教科書を全て守るのではなく、チームの状況、立場に配慮しながら進める
感想など
ともすると「スクラムやるとこんなにいいことばかりだよ!」みたいな講演だったが、端々で地道な取り組みをしているであろうことが感じられた。
もう少し、苦労した側面や具体的なプロダクトについての話を聞きたかった。
スクラムだけじゃなく、手法はどうしても言葉が1人歩きしてしまいがちなので、リーダーや推進役はチームの観察を怠ってはいけないなと思った。
大規模 SPA ( Single Page Application ) を TypeScript と AngularJS を駆使して5ヶ月で作った話
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印象に残ったことなど
- TypeScriptを選定したのは静的型付け言語だから
- TypeScriptはJS苦手な人にこそおすすめ
- AngularJSの学習コストは高いが、それだけの価値はある
- GruntではなくGulpにしたのはよりプログラマブルだから
- 開発ポリシー
- コードの品質には妥協しない
- プルリクエストは優先的に対応
- 分からなければ即座に教えを請う
- プルリクエストの捌くサイクルを早くすることでコードが似てくる。そしてレビューコストが下がっていく
感想など
JS苦手意識あるので、TypeScript触ってみたいなと思う。
開発ポリシーがとても素敵だった。
相手が誰であっても、教えを請う姿勢は大切にしたい。
JavaScript.trend(spec) / 最新言語仕様を軸とした JavaScript の最先端解説 /
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印象に残ったことなど
- ECMAScriptは標準化を意識したもの
感想など
エクマスクリプトって読むの初めて知りました。。
技術的なところは資料にあるので割愛するがとても面白かった。
JavaScriptもどんどん進化しているのね。
リアクティブ・アーキテクチャ~大規模サービスにおける必要性と課題
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印象に残ったことなど
- リアクティブアーキテクチャにするのは性能面のスケーラビリティと耐障害性のため
- プログラミングのリアクティブとシステムアーキテクチャのリアクティブは区別が必要
- メッセージ駆動がすべての基盤
- マイクロサービスがリアクティブシステムの特性を備えているともっとよくなる
感想など
マイクロサービスも合わせて説明してくれて、非常に分かりやすく面白かった。
。。がどんどん上がっていく難易度について行けず途中頭から煙が出ていた(´・ω・`)
概念的なものは何となく分かるんだけど、実際に設計や実装まではイメージできず、力不足を痛感。
MSAは結果整合性の担保が難しいってのは自分も気になっていたところで、この辺りのベストプラクティスっていかがなもんなのかしら。
システム要件によるんだろうけど。。
「ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書大賞 2016」プレゼン大会
感想など
今年はすぐに買っちゃうような本はなかったけど、とてもいい企画なので、来年も続けて欲しい。
強いチームの作り方
印象に残ったことなど
- ルールだからで思考停止しない
- チームのスキルを見える化する。しかし人事評価には絶対に使わない
- 変化に対応しないのは生殺与奪が他人に移る
- チームの成熟度によってリーダーシップの価値は変わる
- 採用の際、文化への適合性も判断基準に入れる
- 優秀な人を入れるメリットより、ダメな人を入れるダメージのほうが大きい
- 設計は組織に倣う。コンウェイの法則を意識する
- 同期型コミュニケーションと非同期型コミュニケーションを使い分ける
- 評価のフィードバックサイクルを短くする
感想など
(人事)評価のフィードバックサイクルを短くするっていう話は、目標達成で測る評価がずっとクソだと思っていたので、とてもしっくり来た。
目標ですら変化していくものであるのだから、半年とか一年単位の目標達成度なんて見たってしょうがない。
※もちろん目標を立てること自体は非常に有益だとは思っている
今日の習慣が明日をつくる~よりよい技術者を目指して~
印象に残ったことなど
- よい技術者になるには読む力、書く力、捨てる力が必要
- よい技術者になるには仕様書とコードを大量に読んで書いて捨てる
- RFCやW3Cのような標準化された仕様書を読むと良い
- Githubに毎日ログインして、毎日5分トレンドを見る
- 惰性で見るようになるまで続ける、習慣にする
- 見たことがある気がするものは挫折しづらい
- よい処理構造はあまり言語に関係ない
- 毎日少しづつ書こう
気付きなど
非常に実践的で、現実的な内容で、今回のデブサミだと一番面白かった。
なんかもう世の中すごいエンジニア多すぎていっつも心が折れてるんだけど、相対的なスピードは気にし過ぎるとメンタルやられるw
やっぱり自分は自分にできることを少しずつ積み重ねていくしかないんだよね。
技術力だけじゃなくて、やっぱり積み上げていくものは絶対的な成長になるから、やっぱり小さなことからコツコツと、です。
まとめ
なんとなくだけど、だいたい世の流れって、
- 新しい技術ややり方がポコポコ出て、
- みんなが試行錯誤して、
- なんとなくベストプラクティスが見つかって
っていうのを繰り返してると思うんだけど、自分の感覚だと今は1あたりな気がする。 デブサミってセッションを俯瞰してみると、その時々の自分の感覚を反映しているようで面白い。
今年もたくさん刺激をもらいました。 一歩ずつ少しずつ、今年も頑張ります。